物忘れが出てきたが、遺言を書きたい・・
2025年5月29日更新
私には息子と娘がいるのですが、息子には以前からお金の無心をされたり、暴言をはかれたりしているため、娘に多く財産を残したいと思っています。
最近、物忘れが出てきているのですが、問題なく遺言を書くことができるでしょうか?
また、私が死んだ後、子どもたちの間で、私の遺言能力が争われる事態に備えて、どのような資料を残しておくとよいでしょうか?
遺言能力
民法において「遺言者は、遺言をするときにおいてその能力を有しなければならない」と規定されているため、有効に遺言書を作成するためには、遺言内容を理解判断し、その法的効果を理解する能力が必要となります。
公正証書による遺言の作成
遺言書の有効性を担保するために、公正証書による遺言を作成することも検討しましょう。公正証書による遺言は、公証人が民法所定の手順を踏んで作成するものであることから、自筆証書遺言と比べると、安全で確実な遺言方法とされているからです。公証人は遺言者の口頭での意思表示(口述)を聞き取り、それをもとに文書を作成します。
公正証書による遺言を作成した場合であっても、その遺言書の有効性が争われることはあります。
後日の争いに備えておくべき事項
遺言能力の判断は、医学判断が最も基本的かつ重要です。そこで、診断書、頭部画像所見、看護記録、診療記録などを入手して保存しておくことも考えられます。
また、遺言書作成に先立ち、主治医に相談して記録やメモを残しておくこと、認知症評価スケールの実施を含めた診断書を作成してもらうこと、可能であれば遺言書作成当日に立ち合ってもらい、遺言書作成時点において遺言能力に問題が無い旨の診断書を作成してもらうなどの手段をとることは非常に有効です。
エンディングノートや日記などに、日常生活におけるエピソードや遺産の分け方に関する意向などを記録しておくのも、遺言者の当時の精神状態や遺言者の意思を推認させるのに役立ちます。