不動産を共有で相続すると・・
2025年4月11日更新
父が亡くなり、相続財産である不動産について、私を含めた兄弟3人で相続することになりました。他の相続人との関係は良好ですが、今後どのようなことに気を付けたらいいでしょうか?
不動産を複数人名義で相続する場合、単独で所有する相続の場合に比べ、次のようなメリット・デメリットがありますので、注意が必要です。
メリット
相続人の間で公平感がある
相続財産が不動産しかない場合、共有とすることで平等な遺産分割をすることができます。
収益物件であれば収入も平等に分けられる
不動産の賃貸収入は、原則的にはその不動産の所有者が持分に応じて取得することになるため、継続的に得られる収入も平等に分けることができます。
デメリット
不動産の売却が煩雑になる
不動産を一人で所有していれば、不動産を売却することや誰かに賃貸することなどは、所有者が単独で決めることができます。しかし、共有の場合には、共有者全員の同意が必要となり、一人でも同意を得られなければ、売却することができません。
共有者間で売買金額や時期などで意見が対立する可能性以外にも、共有者が認知症などにより判断能力が低下していると、成年後見制度の利用を求められることとなり、売却がスムーズに進まないという問題が生じます。
世代交代で権利関係が複雑化する
共有状態のまま長期間が経過すると、共有者に新たな相続が発生し、持分が次の相続人に引き継がれます。それにより、共有者の数が増えたり、関係性の薄い疎遠な人が共有者として増えていく可能性が高いです。
共有者が増えれば増えるほど、また共有者間の関係性が薄いほど、物件の管理や売却などの際に、同意を得ることが難しくなり、非常に活用しづらい不動産となってしまいます。
管理方法をめぐってトラブルになる
実家を相続した場合に、その実家に住んでいる相続人と住んでいない相続人の間で、持分割合に応じた賃料の支払いを求めるなど管理方法や収益分配をめぐって意見が対立する可能性が考えらえます。
第三者への持分譲渡や差押
共有者は、自分の持分を第三者に自由に譲渡することができますし、共有者の債権者がその持ち分を差し押さえる可能性もあります。
よって、面識のない第三者が共有者になってしまう場合も考えられます。