ひまわりコラム

2025年法律改正のポイント

2025年はすべての団塊の世代が後期高齢者となり、日本が超高齢化社会を迎える分岐点と言えます。高齢化だけではなく、少子化に伴う年齢構成の変化は、医療や福祉、雇用といったさまざまな側面に影響を与えると想定されており、関連する諸課題は「2025年問題」として早くから懸念されてきました。2025年はこの問題に対応する法改正が実行されるタイミングでもあります。2025年に実施される法改正のポイントをまとめてご紹介します。

◇65歳までの雇用確保

「高年齢者雇用安定法」の改正により、2025年4月からすべての企業に「65歳までの雇用確保」が義務化されます。この改正によって、多くの企業で「定年延長の義務化」と誤解されていますが、実際には定年を65歳に引き上げることは必須ではなく、以下の3つの雇用確保措置から企業が選択可能です。

①65歳までの定年引き上げ

現行の定年年齢を65歳まで引き上げる方法。

②定年制の廃止

年齢に関係なく雇用を継続し、定年を設けない方法。

③65歳までの継続雇用制度(再雇用制度・勤務延長制度)の導入

再雇用制度などを導入し、定年後も希望者を65歳まで継続雇用する方法。
どの選択肢を採用するにしても、企業は希望するすべての従業員を65歳まで雇用する義務があります。しかし、定年年齢の下限は現行どおり60歳であるため、定年の延長が義務化されるわけではありません。

◇仕事と育児の両立を支援する法律の拡充

①柔軟な働き方を実現するための措置の義務化

小学校就学前の子どもを育てる労働者を対象とした「柔軟な働き方を実現するための措置」が事業主に義務づけられます。事業主は「始業時間の変更」、「テレワーク」、「短時間勤務」、「新たな休暇の付与」、「その他の働きながら子を養育しやすくするための措置」の中から2つ以上を実施し、労働者は1つを選択して利用することができます。

②残業免除の対象拡大

対象となる労働者からの請求により所定労働時間を超える労働を禁止する制度です。

③テレワーク導入の努力義務化

育児のためのテレワーク導入が努力義務化されます

④子の看護休暇の見直し

子の看護休暇に関するさまざまな見直しが行われます。看護休暇の取得事由として「感染症等に伴う学級閉鎖等」「入園(入学)式・卒園式」が追加され、対象となる子の範囲が「小学校3年生修了まで」に延長します。

◇仕事と介護の両立を支援する法律の拡充

育児・介護休業法の改正によって、育児だけでなく、介護と仕事の両立支援も推進されます。介護に直面して労働者が申出をしたときに、仕事と介護の両立支援制度など(介護休業、介護休暇、残業制限など)を個別に周知して、労働者の意向を確認することが義務化されます。また、まだ介護に直面はしていない40歳などの労働者に対しても、早い段階から仕事と介護の両立支援制度についての情報提供を行うことも義務化されます。

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