ひまわりコラム

相続した空き家の管理

Q 実家に一人暮らしをしていた母が2年前に亡くなり、息子である私が実家を相続しました。現在空き家になっており、遠方であることから1年に一度見に行く位しかできず、十分な管理ができていません。
このような状態で私が責任をとらなければならないことはありますか?

A 空き家は誰も住んでいない状態が続き、放置されてしまうことで、様々な問題を引き起こしてしまいます。
空き家の管理が行き届かず、そのまま保有していると、法的には「土地工作物責任」「不法行為責任」「失火責任法による責任」の3つのリスクが伴います。

Q 「土地の工作物責任」が問題となるのは、どのような場合でしょうか?

A 例えば、ブロック塀の一部が損壊していて安全性が不十分であったため地震により崩壊し、そのことにより通行人を負傷させた場合、経年劣化により建物の瓦が強風で吹き飛ばされ、隣家の壁や窓を壊した場合などです。このような場合、その損害を賠償する責任が生じます。

Q 「不法行為責任」とは?

A 空き家の管理に過失があり、他人に損害を与えた場合には、不法行為による損害賠償責任を追及される恐れがあります。例えば、戸締りが不十分であったことが原因で不審者が侵入し、犯罪の現場として使用された場合などです。

Q 「失火責任法による責任」とは?

A 失火による延焼で他人に損害を与えた場合、重過失があれば責任を負います。例えば、空き家に外部から容易に侵入できる状態で、不審者が侵入し、失火の危険性を近所の人や自治体から指摘されていながら、対策を取らずにいたところ、不審者のタバコの不始末により火災が発生した場合などがこれにあたる可能性があります。想定しにくい状態かもしれませんが、損害賠償額は高額となると思われます。

Q 他にも、空き家を放っておくと、固定資産税が高くなると聞いたことがあるのですが

A 空き家が社会的問題となっている状況から、国や自治体も、2015年、所有者が空き家を放置させないための法律や条例を定め、倒壊の恐れがある等一定以上の条件を満たし「特定空き家」と判断すると、固定資産税が3倍若しくは6倍とする等のペナルティを課すこととしました。
また、更に増え続ける空き家の実態を受け、昨年、「特定空き家」の予備軍の「管理不全空き家」にも同じ様な罰則を課す法律が新設されました。

Q 遠方でなかなか行くことができないのですが、どうしたらいいでしょうか?

A このところの空き家に関するトラブル増加に伴い「空き家管理サービス」事業が次々と誕生しています。空き家管理に不安がある人の中には、このようなサービスを利用している人もいるようです。
または、亡くなってから約3年以内に売却した場合、譲渡所得から3,000万円が控除されるという可能性がありますので、売却も選択肢の一つと思われます。

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