中小企業法務Q&A 経営者の保証債務
2024年8月20日更新
Q コロナ等の影響により、私が経営する会社の状況は悪化し、再建のため整理手続をとることも考えていますが、経営者として個人保証をしている保証債務の全てを支払うことができない場合、家や財産を全て手放すことになりますか?
会社の破産を選択すると、その経営者も破産を迫られ自宅を維持することが困難であると考えられていますが、経営者の保証債務の処理については「経営者保証に関するガイドライン」を利用することが考えられます。
この手続きをすることにより、返済可能な範囲で保証債務を弁済し、弁済することができない保証債務については免除を受けつつ、破産した場合と比較してより多くの財産を手元に残すことが可能となる場合があります。残せる財産としては、一定期間の生計費に相当する額や「華美でない自宅」等が挙げられます。
もっとも、同ガイドラインに基づく上記のような保証債務の免除を受け生計費相当額や自宅を手元に残すには、主債務者・保証人による財産状況の適時適切な開示、債権者にとっても経済合理性が期待できることなどの条件を満たす必要があります。
また、同ガイドラインの適用を受ける保証人は、必要な資料を提出した上で、弁済計画を作成しその計画について債権者の同意を得るなどのプロセスが必要となります。
会社の破産を考える際には、経営者保証ガイドラインによる手続きを考えることも有用といえるでしょう。